弁護士ブログ

2006.09.23更新

 私の場合、記録を読むときは必ずワードで大事と思う点をメモする。このときは、じっくりと読む。民事事件でも刑事事件でも登場人物の説明に矛盾がないかに留意して、また、客観証拠との整合性に気をつけながら丁寧に読む。
 本来は、他の仕事との兼ね合いからあまり時間をとるのはよろしくないのだろうが、ここでの記録の読み方を間違えると取り返しの付かないことになるので、慎重に読み込んでいく。
 次に、関係者の尋問調書を検討する。
 そして、再び、記録を読み直す。ここまできていると、大体、記録のどのあたりにどのようなことが書いてあるからの記憶があるので、そんなに時間がかからずに記録が読める。
 最後に、記録を引用しつつ、エクセルで時系列表を作る。
 
 民事事件も刑事事件も、嘘をつくと必ずどこかで矛盾が出る。時系列、第三者作成の客観証拠は信用性が高いから、これら動かしがたい事実に照らして矛盾を発見していく。
 また、最近、記録から浮かび上がってくる証人の生き様を自分なりに解釈して証人になった気分で記録の記載を喚起していくと、意外な盲点に気が付き、開示されるべき証拠の開示がないことに気が付く。

 ここまできて、私は尋問事項を作成する。

 だから、私は尋問事項の作成が遅い。そして、何度も書き直す。
 しかし、苦心の末、完成した尋問事項は、弁護士登録時と比較するとよくなっているように思う。

投稿者: ヒューマンネットワーク三森法律事務所

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