報道によるとある恐喝事件の犯行現場に、弁護士が同席していたそうである。容疑者とされている人物は、当然、恐喝事件である疑いを払拭するために自分が依頼した弁護士を交渉の席に同席させたのだろう。
これは、人事ではない。
人は、全てが正義の人ではない。
弁護士は、社会正義を誓い、社会からはそれなりの信頼を得ているから、この信頼を悪用しようとする輩もいる。
元検事長の弁護士も、随分と「検事長(検察官の中でも相当えらい)」「弁護士」という肩書きを利用し、利用されたのだろう。
うっかりと示談交渉の場所に出向くと、そこで脅迫、恐喝などの犯行がなされてしまったら、取り返しがつかない。
弁護士を利用する輩は、弁護士が現場に居ることで相手方(被害者)の任意性を担保したかの外観を作出しようとするのだから、弁護士が「やばい」と思ってもそこからすぐに逃げられないことが多いと予想される。
私も、いままで一度だけ「おかしい」という取引に立ち会いそうになった。
このときは、機転を利かして、また、この人物とは今後付き合わないと誓ってその場所に行かないことになったが、今、思い出してもぞっとする。