岡山県で法テラス岡山に対して弁護士報酬を水増し請求をしていた弁護士がいるそうだ。
警察署から接見記録を取り寄せて、事実の裏付けをしているのだから、たぶん記事は事実だろう。
当事者は、大学教員から副検事になり正検事になったあとに弁護士になっている。
元検察官の弁護士だから法律家であり、自分の仕事以上の請求をすることが詐欺罪になることを知らないはずがない。
誤記による請求という可能性もあるが、現実的にはそれはないだろう。
通常、弁護士は自分の予定を手帳等に残し、法テラスへの請求に際しては事実の間違いがないか慎重に確認して報告書を出すからである。
私も法テラスで契約している弁護士である。
法テラスの職員は、収入が乏しい方のためによく頑張っていることを知っている。
確かに、法テラスの報酬基準は、どうしてこんなに定額なのか、と疑問が残る場面が多々ある。
しかし、法テラスは昔の法律扶助制度の発展型だから、法テラス経由の事件が事務所の報酬基準より低額であっても、法テラスと契約している弁護士は、きちんと仕事をやっている。
だから、このようなことがあると、制度に対する信頼感低下や契約弁護士に対する不信感が醸成されて、大変迷惑である。
ご本人による、真摯な説明を求めたいと思う。