霞が関から事務所に戻り、その後にパソコンを起動してみた。
弁護士の場合、火災や地震を除けば事件記録が消失することは、あまり考えられない。
しかし、パソコンの場合は、あっというまにハードディスクが壊れる。
ハードディスクが壊れれば、極端な話、書式、準備書面、訴状、答弁書、仮処分、調停などの事件記録を一気に失ってしまう。
ある日、パソコンが起動しなくなったことがあったので、重要なデータは、外部ハードディスクに保存するようになったが、この外部ハードディスクでさえなくなるし故障することはよくある。
気をつけなければ。
自宅に最寄りのコンビニに寄った。案の定、おにぎり、パン、水などは全くない。
普段は見向きもされない、某メーカーのウーロン茶でさえ、一本もない。
おにぎりを買ってこい、という妻の指令は守れなかった。
ただ、レトルトカレー、カップめんなどは残っていたので、人数分を買って帰宅した。
自宅では、去年の引越しの際に思い切って買った50型テレビが無残な状態になっていた。
プラズマの表面が左上から右下まで80センチくらい亀裂が入っており、通電もしない。
地震保険の家財には250万円入っていたが、これは保証の対象になるのだろうか(ならないようでは、地震保険の意味はないと思うのだが)。
妻に聞くと、一時期、ガスが止まってしまったが、なんとかガス会社の指示を仰いで直すことに成功し、風呂には入れると言っていた。やるな、嫁さん。
この日の夕食は、私と次男と妻がレトルトカレー、長男と三男がカップめんだったが、こんなにうまいレトルトカレーはないと思うくらい美味かった。
日本製品は、本当にすごいとへんなところで感心した。
余震が断続的に続く。子供が怖がる。
テレビは、使い物にならないが、洋室にあった20インチのテレビは無事だったので、これをリビングに持ってきて、テレビを付けた。
言葉を失う惨状を見ることになった。