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2013.08.13更新

 第5話では、法人「西大阪スチール」への債権5億円を回収した、という筋書きだった。
 しかし、これは、法律論としては、おかしい。

 原作を読むと、23頁目に西大阪スチールへの5億円の融資は、「裸の融資」=信用貸しだ、と書いてある。
 また、差し押さえたのは、個人口座であった。

 担保を取っていないのに、差し押さえしてそれを回収する場合、法人名義の口座に対して仮差押えをしないといけないのだが、12億円入っていた隠し口座は東田社長の個人口座であったはずだ。 だから、東田を連帯保証人に取っていたのではないか、とおもえるが、裸の融資である以上、東田は連帯保証人ではないはずだ。

 しかも、西大阪スチールも東田も自己破産申し立てをしていれば、破産開始決定後に破産管財人が選任され、別除権がない以上は、強制執行はできないはずである。
 
 ちょっと、現実は起こり得ないストーリーのようであるが、とても面白いドラマであることは間違いない。
 私は、毎週かかさず観ている。
 → 来週は、放送がおやすみなんですよね。

投稿者: ヒューマンネットワーク三森法律事務所

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