弁護士ブログ

2012.06.02更新

 生活保護費の不正受給を防ぐために、申請者の銀行口座を照会する制度をつくるそうである。

 銀行口座以外に資産を隠し持っている場合についてはあまり意味はないかもしれないが、貴重な税金の給付問題にメスが入りそうなことは、歓迎すべきことであろう。

 民事裁判で判決をとり、強制執行をしても、銀行口座が不明のため債権が回収できないという事案が多い。
 これは、支店レベルで強制執行するからいけないのであって、明らかに銀行口座の名寄せができるのだから、今後は判決に基づく債権差押命令申立の場合も、本店めがけて差押をすれば支店での強制執行になる、という制度を作ってもらいたいと思います。

投稿者: ヒューマンネットワーク三森法律事務所

2012.05.06更新

 同時期に二人の相手と交際することを、二股という。

 二股現象は、一般人でも生じれる現象である。今つきあっている相手との関係が少し冷えてきているが完全に分かれていないうちに別の相手と交際するようになると(乗り換えがスムーズに行っていないとき)、意図的ではないが二股になるようだ。

 私は、仕事柄、二股問題の相談を受けることがある。
 確かに、二股交際は道義的にはいけないことであるが、法律上は結婚詐欺にならなければ当事者間での金銭的な解決で済むことが多いと思う。

 人間なんて、常に理知的とか合理的に行動できるわけではないし、世間ではわりと二股交際はあると思われる。
 マスコミの中にも、二股交際をしたことある人って、結構いるのではないでしょうか?

 今、世間をにぎわしている男性の問題は、双方に結婚を約束した点がいけないといえるが、基本的には当事者の問題である。世間がああだこうだいう問題でも、ワードショーが追い回すようなレベルの話でもない。

 マスコミに二股の俳優氏を追い回す時間があるのなら、今年の夏の電力問題とか消費税問題とか国会のねじれ現象の弊害の問題とか原発被災者の問題とかを真剣に報道してもらいたい。
 
 私には、今のワイドショーマスコミは、俳優氏が個人事務所のためにあまりマスコミ対策(もっというと、マスコミが取材とか報道とかを遠慮するほどの力が所属事務所にない)ができないことをいいことに、よってたかって俳優氏を「正義」の御旗に叩いているとしか思えない。 

 これって、単なるいじめではないのか?

投稿者: ヒューマンネットワーク三森法律事務所

2012.04.29更新

 総務省が弁護士増員はよくない、という勧告を出した。
 新人弁護士の就職難と質の低下を懸念しているようだ。

 弁護士会の派閥の執行部にいたり、委員会活動をしていると新人弁護士に会う機会がたくさんあるが、新人の弁護士の質が低下しているというのは、間違いであろうと思う。

 ただ、弁護士の事務所の売上が徐々に低下してきて、新人弁護士の採用に躊躇しだし、その結果、就職難になってOJTの機会が減っているのは事実のようだ。
 
 質の低下、といえば、高齢の弁護士の中には、どんでもない人たちがいる。この人たちには引退してもらいたい。
 また、自分自身の質も、少なくとも体力は低下してきており、かつてバリバリやれた刑事事件についても少しできなくなりつつあるのかな、という反省もしている昨今ではある。

 弁護士になろうとした若手に活躍の機会を与えるためにはどうしたらいいのか、また、研修の深化と深化については東京弁護士会はいろいろと対策を取っており、私のその会長直属のPTのメンバーでもある。

 弁護士増員問題も、新人弁護士へのスキルアップや依頼者目線に立って、検討すべき問題で、増員しすぎという点だけの問題でもない、と個人的には考えています。

投稿者: ヒューマンネットワーク三森法律事務所

2012.04.27更新

  私は、平成18年4月からずっと事務所経営弁護士ですので、残業代という概念が全くありません。
  うちの事務員は、午後5時になりますと、速攻で帰ります。私が「すぐに帰れ」と指導しており、業務性はまったくあません。 残業代は、成立しないのです。

 法テラスの勤務弁護士がどういう待遇なのか分かりませんが、「勤務」弁護士である以上、残業代は観念出来そうです。
 
 事態の推移を見守りたいと思います。

投稿者: ヒューマンネットワーク三森法律事務所

2012.01.10更新

 信じられないが、事実だとすると懲戒処分されても仕方がないようなミスだと思われる。

 相続放棄の申述期間の徒過、行政事件の不服申し立て期限の徒過などもよくミスの例として挙がるが、法律上の期間制限の徒過などは、弁解のしようがないのである。

 もちろん、遺族が許したということも報道されているから、単純かつ重大なミスではなく、何らかの背景があることは間違いがないように思う。

 自分も気を付けよう。

投稿者: ヒューマンネットワーク三森法律事務所

2011.08.07更新

 依頼者の方から、
 「先生は、そんなに働いて大丈夫なのですか。メールは、午前5時くらいに送ってきているようだし、そうかと言って午後9時過ぎに事務所に電話しても電話に出ることがあるじゃないですか。ちゃんと、生き抜きをしていますか?」
と聞かれることがある。

 確かに、夜遅く朝が早いと、「寝ていないのではないか。」と思われても仕方がない。
 私の場合、子供と過ごす時間を作るため、朝早く働き、夜はさっさと切り上げる、という生活を選んだ。これは、事務所と自宅が近い、という地理的要因が可能にしていることではある。

 ワークライフバランス、ということを心がけ、末娘が結婚するまでは弁護士でも現役でいよう、とおもっている。

 ただ、私がやっている仕事は、基本的に「紛争」であり、簡単に解決しない。
 相手方代理人に恵まれて(これは、代理人が非常に社会常識にも正義にも合致した素晴らしい対応をとられる尊敬すべき方、という意味である)、難事件がそれほどもめずに解決する、という例もあるが、なかなかそのような代理人には会えない。

 困ったもんだ。

 そこで、私は、息抜きとして何をしているかといえば、

 1 子どもと遊ぶ
 2 テニス
 3 子どもが寝た後に妻と映画を見る。最近、「大奥」「ガンツ」「悪人」を観た。
   全部、ツタヤからのレンタルであるが。
 4 酒(つまみなしで日本酒、ワインを飲む。ウイスキーはほとんど飲まない)

である。
 
 あと、一日に多分、コーヒーは5から7杯は飲むので、これもリフレッシュにはつながっているとおもう。
 それと、法律の本を読むのも、実は、楽しい。
 
 今度、法律関係の本を出版しようとおもう(もちろん、できれば、の話)。

投稿者: ヒューマンネットワーク三森法律事務所

2011.08.07更新

 最近の報道で、司法修習生の就職未定率が43%だということを聞いた。

 43%がどのような調査方法を取ったかによって、その意味も違ってくるとは思うが、ここ数年の就職難はいろいろなところで聞いたし、実感もしている。

 私が弁護士になった11年前は、内定が取れない司法修習生はいなかったとおもう。
 私も、最終的には、4つの法律事務所から声がかかった。

 しかし、おそらく、60期以降とそれ以前とでは、体感している就職戦線は全く違うものなのだろうとおもう。
 
 もはや、就職してイソ弁になる→ボスをみたり経験を積んで力をつける→自分で稼ぐようになる→独立へ、という従来の路線は、崩壊寸前なのだとおもう。
 
 今は、司法修習中に何とか独立するための予算を作って、即独立(ソクドク、という)するのが都心でも一般化するしかないとおもう(就職先がないのだから、自分で就職先を作るしかない)。

 弁護士のスキルは、弁護士会の研修に参加したり、先輩弁護士と事件を一緒にやったり弁護団に加入するなどして、自ら実践するしかないのだろう。

 弁護士の数のみが増えて、事件が増えなければ、仕事がない弁護士も増えるため、新人弁護士を採用する事務所も増えないというのは、残念ながら、現実なのだろう。

投稿者: ヒューマンネットワーク三森法律事務所

2011.03.04更新

 入試で、デジタルカンニングをした受験生が逮捕された。

 ヤフーの掲示板に「自分が使っていた」携帯電話を用いて投稿すれば、いずれ身元が判明する、という意味では、カンニングとしては幼稚な部類に入るだろう。

 この受験生は、切羽詰まって、後先を考えずに幼稚な手段に出た印象を持つ。

 さて、入試でカンニングをする、ということ自体は、不正手段に他ならず、許されない。
 入試結果は、合格点でも合格は取り消され、今後、その大学は受験できないかもしれない。
 カンニングの動機自体も弁解の余地がないので、かわいそうでもない。

 しかし、逮捕するほどの案件だったか、と言われれば、それは、「NO」ではないか。
 受験生は、少年であり、逮捕は慎重であるべきである。ちなみに、少年法では、勾留はやむを得ない事由がない限りは、できないと規定されている。
 一時行方不明になったと報道されたから、逃走のおそれを気にしたのかもしれないが、現実的に無職の受験生に逃走できるかは疑問である。

 受験生自体の普段の評判も悪くなく、逮捕すべきではなかったような気がする(受験生が究極の「証拠隠滅にあたる」自殺を行う可能性を警察が気にしたとすれば、別かもしれないが)。

 偽計業務妨害という犯罪も、入試自体は問題なく実施されたことを重視すれば、疑問である。
 警察が大学の要請を受けて、一罰百戒の趣旨で逮捕したとみるのが素直だが、それは刑事訴訟法の強制捜査の目的とは違った判断でもあり、違和感を覚える。

投稿者: ヒューマンネットワーク三森法律事務所

2011.01.20更新

 最近、大阪地検、大阪府警の不祥事が新聞報道されるが、このようなことは決して大阪が特殊というわけではなく、他の都道府県でもよくやっているが今まで外部に漏れなかった、ということだと思ったほうが正しいと思う。

 検察官が作成する供述調書は、基本的には警察の供述調書の内容の確認という性格があるため、警察官が作 成した警察官面前調書を参考に聴取及び作成がなされている。
 
 従って、一定の内容に誘導することは、ある意味、当然である。
 また、誘導される側の被疑者がそれに追随するのは、検察官が起訴権限(お白州に引っ張り出すか止めるかの決定権・裁量権)を持つ以上、被疑者の人間心理として、むしろ当然なのである(はやく娑婆に出たい)。

 法務大臣は正義の回復などというが、もうちょっと取り調べを受けた元被疑者にインタビューするなどの思い切った措置や取り調べの可視化実現などを率先してやらないと、世論はもう付いてこない気がする。

投稿者: ヒューマンネットワーク三森法律事務所

2010.12.25更新

 今年は、新人弁護士として新62期の弁護士を採用した。
 ロースクールで教えたことはあっても、実際にロースクール出身弁護士の能力を見たことはなかったので、採用についてはある程度リスクはあるとは思ったが、杞憂に終わった。
 彼は、真面目に働き、なかなかいい文章を書いたとおもう。
 遠方の裁判所に行くことが少なくなって、事件を検討する時間が増えたのは、イソ弁氏に払う給与が高額であったとしても、それに見合うものであった。

 世間ではいろいろとロースクール出身の新人弁護士の能力についてとやかく言われているが、自分自身の1年目の起案を見たって大した起案ではなかっただろう。
 人の評価をする前に、まずは自分の能力に真摯に向き合う必要があろう。

 弁護士は、特段のキャリアを有しない限りは、1年目からはあまり使い物にならない。
 だから、法曹養成は、オンザジョブトレーニング(OJT)しかありえない。
 我々がかかわる事件は、生身の人間が引き起こす人間模様が背景にあるので、人間や社会をよく知らないと対応ができないからである。
 私がイソ弁氏には、2年目のさらなる飛躍を期待する(ちなみに、私が弁護士2年目の6月に東京高等裁判所で無罪判決をとった事案は、弁護士1年目に受任した国選事件であった)。

投稿者: ヒューマンネットワーク三森法律事務所

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