弁護士ブログ

2005.04.15更新

 記憶にあるだけですが、ここ2年ほど、裁判で負けたことがありません。
 もっとも、刑事事件は除きます(刑事裁判の現状は、憂えるばかりです。とにかく、まもなく、私も刑事弁護人を仕事としてやることはなくなるかもしれません。別にいいんです、東京高等裁判所で逆転無罪判決をとるなどという、弁護士でもめったに経験できないことをすでに経験していますから)。

 裁判で負けないコツは、要するに、負けそうな事件を受任しないことが一番なのですが、顧問会社筋の事件などではそうも言ってられないのが現状ですので、いろいろと知恵と労力(=情熱)とを駆使して裁判での主張立証にあたることになります。

 勝ち筋の事件では、とにかく主張(早め早めの準備書面提出)と立証(証拠説明書と証拠の早期提出)をこころがげ、相手代理人の主張と立証をせかします。勝ち筋の事件ゆえに、準備書面もどんどん書けますし(ペン先というかパソコンのキーボードを打つ指がうなります)、証拠もどんどん出せます。
 書面提出期限などをしっかり守る弁護士に対する裁判所のイメージは、大変よいです。

 だから、原告と被告のどっちの代理人の準備書面や証拠の提出に熱心かという視点で事件を見ると、代理人の心証がだいたいわかります。もっとも、ずぼらな弁護士もいますので、一概には言えませんが。
 
 私なんか、もっとはっきりしていて、「勝てる」と思う自信のある事件の場合、その事件ファイルの表題は書道4段の腕で筆ペンを使ってタイトルを直筆しています(損害賠償請求事件、とか)。
 だから、私の事件の相手代理人は、筆ペンで事件名が書かれた事件ファイルを私が持っていたら、要注意です。さっさと和解しましょう。

投稿者: ヒューマンネットワーク三森法律事務所

SEARCH

ARCHIVE

  • ヒューマンネットワーク 三森法律事務所
  • 弁護士ブログ
  • ヒューマンネットワーク 三森法律事務所
  • 弁護士ブログ